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執筆者の写真反田孝之

個人向け販売で気を付けること②

前回書いた続きで。


取引先さんの宣伝のバックがある場合に個人向け販売をしたいのなら、最低でも取引先さんの売値と同じ10000円にしなければならない。場合によってはちょっと高い10500円とか。どうしても8000円にしたいのなら一度に32000円以上まとめ買いに限定するとかの条件を付ける手もある。もっとも支払方法の便宜性との絡みもある。要するにお世話になっている取引先さんの立場を考えようということだ。


うちでも、お米とゴボウについては個人向け販売をしていないにも関わらず直接の問い合わせがある。中には「〇〇でいつも買っている。そこに反田の名前がある。直接売ってもらえないか。」とはっきり言われる方もいる。だから今、しれっと取引先さんより少し低い値段をつけてネット販売をやれば、簡単にお客さんは増やせるわけだ。しかしそれは絶対やってはならない。


でも実際にやっている人は多いのだ。わざと堂々とやる人もいるし、うっかりの人もいる。私もずいぶん前にうっかりで、1人の人にお米を売ってしまったことがある。あとで、ああそうだった、と。


それ以降、お米については「新規の」個人さんには販売をしないことを徹底している。初めに言ったように、価格を同じか少し高く設定すればいいんだけど、それでは在庫を抱えるなどの不安定要素もあるし、あんまりメリットがない。もちろん、取引先さんの宣伝以前から買っていただいていた個人さんには相対的に安い価格で売り続けている。


と言いつつも、実は昨年から「江津市内の方のみという限定付きで新規の販売を始めた。取引先の社長さんが当地での講演の時に「お米は反田のお米を買え」とポロリと言われたため、歯止めが利かなくなったから(笑)。ただし市内のこれまでのお客さんとの整合性を保つため価格は据え置きであるものの、「60キロ以上、全額前払い」を条件にしている。


ゴボウについても同様の理由で、規格外品の販売しかやっていない(最近は面倒でこれもやっていない)。規格品については別のお取引さんに宣伝していただいているからだ。ゴボウは在庫を抱える心配がないので値段を合わせて販売するメリットは明らかにあるからやってもいいんだけどね。今後は考えてもいい。


ああそうそう、直接出荷場へ買いに来られた人には売っている。ただ、いついるか分からないし、いる約束はしないようにしているので利用者はたまにしかいない。


大豆についてはどこで宣伝していただいているわけでもないので普通に売っている。ただしお世話になっている業者さんに間接的には関係があると思い、ご迷惑にならないよう毎年少しずつ販売単価を上げてきたところ。そろそろその水準になったので来年からはもう「少しだけ」増やしてもいいかなと。少しだけね。今度は理由が別で、取引先さんへ回る量が減ってしまうから。


(続く)

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