top of page
執筆者の写真反田孝之

子どもの学力向上は教師のコマ数削減から

教師の負担の大きさについては、もうずいぶん前から言われていることで、ここ最近も報道でよく目にする。


塾講師の経験で言わせてもらうと、授業の質を担保するためには、現状では1日の授業のコマ数が多すぎる。1週間で多くて20コマがせいぜいだ。つまり1日4コマ平均。3.5コマくらいでもいい。


真剣に授業の準備をして、その授業にベストパフォーマンスで挑むなら、気持ちも体力もよっぽど使い果たすものだ。私も毎コマが終るごとにヘトヘトだった。民間企業の成果重視の宿命という事情もなくはなかったが、教育という本質に変わりはなかろうし、また授業というものがそもそも、頭脳労働であり、肉体労働であり、感情労働でもあるということを忘れてはならない。


そしてこれらを踏まえた上での「余裕」は、経験によって徐々に増えていく一方で、加齢による体力の低下で減っていく。だから年齢、経験、意欲などに応じたコマ数の考え方も必要。適正コマ数を超えるほど、授業は適当になっていかざるを得ない。


こんなことはそれなりの経験者なら容易に分かることだから、今まで手が付けられないのは、授業が聖域視されているとかではなく、議論が時代についていっていないだけだろう。


教師の負担だけでなく、子供の学力低下も、コマ数の改善で劇的に変わると確信する。ある意味で、簡単なことだ。

最新記事

すべて表示

今田地区の堤防の効果が怪しくなった

今回の洪水では改めて興味深いネタが得られた。これからも洪水は頻繁に起こるのだから、それを前提で、どうやって経営のダメージを最小限にできるかを考えていかねばならない。 一つ例え話をする。農業共済に収入保険という制度がある。経営全体で例年に比べて一定の売り上げ減が起きたときに保...

ついでに

私の経験上、前回のを読んでなお、不快感を感じる人がいるはず。「私と合わない」という件を、自分の批判だとか、自分のことが嫌いだととってしまって。 合わないというのは、どちらが悪いとかではなくて、単に相性が悪いというだけのこと。いちいちネガティブに考えるようなことではない。...

昨日のを読んでしらけた人

昨日の記事を読んで、しらけたとか不快を感じたという人がいるだろう。たぶんそういう人と私とは、合わない。あなたと私は敵対関係にあるのではないのだから、 あの程度なら何かしらに共感してもらいたい、と思う。 最近、共感というものについてよく考える。いや、最近ではなく、昔からずっと...

Comments


Commenting has been turned off.
bottom of page