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執筆者の写真反田孝之

子を思い、親を慕う悲哀

塾講時代のことを書くつもりだったけど、この記事を読んで、そんな気分ではなくなってしまった。


子を持つ親なら誰にでも刺さる記事じゃないか。誰にでも起こり得る悲劇。たまたま記事になっただけで、こういう悲劇の事例はこれまでに五万と繰り返されてきたことだろう。それだけに、刺さる。記事の内容や写真を思い返してみては、私ら父子に似たところがあるなと認めつつ、父親の気持ちと子供の気持ちに感情移入して、どうにも悲しくて仕方がない。


ともすれば誰かに責任を押し付けなければ済まない今の社会だ。しかし誰も悪くない、という事柄の方が世の中には圧倒的に多いはず。良かれと思って努力する中で向かう運命であるなら、それは黙って受け入れざるを得ない。


だから私は子供らを山に連れて行く。自然を愛して運命に従うのなら、自然はその懐を差し出してくれると思うから。

(2021年4月)


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